食道癌術後の混合型IPMNに対して胃管温存膵頭十二指腸切除術を施行した1例

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タイトル別名
  • Gastric tube-preserving pancreaticoduodenectomy for mixed-type IPMN after esophageal cancer surgery

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説明

<p>症例は70歳代男性.4年前に食道癌に対して右開胸開腹食道亜全摘術・胸骨後胃管再建を施行し,無再発生存中であった.2年前にintraductal papillary mucinous neoplasm(IPMN)の診断を受けたが,経過観察中に主膵管拡張増強と主膵管内壁在結節を指摘された.造影される壁肥厚や主膵管径10mm以上の拡張よりhigh-risk stigmataの混合型IPMNと診断し,右胃大網動脈,右胃動静脈を温存した幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的診断は混合型IPMNであった.術後経過は良好で12日目に退院した.食道癌根治術後に膵頭十二指腸切除術が行われることは稀で,2018年までに本症例を含め29例の報告を認めた.血管走行の確認には3D-CTAが有用で右胃大網動・静脈温存が多かったが,切除する場合は右胃動・静脈温存や血行再建も考慮することが望ましい.</p>

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 35 (5), 378-386, 2020-10-30

    一般社団法人 日本膵臓学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (10)*注記

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