福島第一原発作業者に対する放射線知識と不安に関する質問調査

  • 林 卓哉
    産業医科大学 産業医実務研修センター
  • 真船 浩介
    産業医科大学 産業生態科学研究所 産業精神保健学研究室
  • 松田 尚樹
    長崎大学 原爆後障害医療研究所
  • 長谷川 有史
    福島県立医科大学 医学部 放射線災害医療学講座
  • 加藤 尊秋
    北九州市立大学 国際環境工学部 環境生命工学科
  • 神田 玲子
    量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所 放射線防護情報統合センター
  • 島田 義也
    環境科学技術研究所
  • 佐藤 健一
    滋賀大学 データサイエンス教育研究センター
  • 森 晃爾
    産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学研究室
  • 立石 清一郎
    産業医科大学 医学部 両立支援科
  • 香﨑 正宙
    産業医科大学 産業生態科学研究所 放射線衛生管理学研究室
  • 岡﨑 龍史
    産業医科大学 産業生態科学研究所 放射線衛生管理学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Questionnaire Survey of Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Workers in 2016 on Knowledge and Anxiety About Radiation
  • フクシマ ダイイチ ゲンパツ サギョウシャ ニ タイスル ホウシャセン チシキ ト フアン ニ カンスル シツモン チョウサ

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抄録

<p>2011年に福島第一原子力発電所(原発)事故により,作業者は多くの放射線被ばくをしたため,放射線による影響が懸念された.近年においても,東電(東京電力ホールディングス株式会社)の調査で,福島原発作業者は約30%に放射線影響に対する不安が残存していると報告されている.放射線に対する不安を軽減するためには,放射線の教育を行い,知識が豊富になることが重要であると考えられる.そこで今回,福島原発作業員に対して,独自に準備した質問調査を用いて,放射線教育回数,放射線の知識及び放射線に対する不安に関して調査を行った.東電を通じ,東電職員並びに元請け企業に1,602部配布し,1,135部回収した(回収率70.8%).放射線教育回数が増加すると,放射線の知識が増え,放射線に対する不安は減少することが間接的にみられた.また年齢が高いと,様々な影響に対する不安が少なくなる傾向にあった.今回の調査結果では,放射線の知識を高めると,不安を軽減させる可能性があると考えられた.</p>

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 42 (4), 339-346, 2020-12-01

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (5)*注記

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