カプセル内視鏡内服不可能および内視鏡的挿入補助具に関する全国多施設共同調査(AdvanCE-J study)

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抄録

<p>【背景・目的】カプセル内視鏡は乳児・年少児や稀に成人でも内服困難で、また長時間食道内や胃内に停滞することもある。その際、上部消化管内視鏡下でネットやスネア、挿入補助器具のAdvanCE®(US Endoscopy社製、国内販売:富士フイルムメディカル)を用いて十二指腸に誘導する必要がある。AdvanCEは2013年に薬事承認されたが、現在保険未承認である。本邦小児例におけるAdvanCEの有用性については、すでにIwamaらが2013~2017年に18歳未満でAdvanCEによる挿入補助を行った154例を対象に、90%で十二指腸への誘導が可能であり、89%でカプセル内視鏡による全小腸観察が可能で重篤な有害事象の発生はなかったと報告している(Eur J Gastroenterol Hepatol 2019; 31:1502-1507)。ただ、これまで成人例でのカプセル内視鏡の内服困難例、食道・胃内での停滞例での挿入補助具の使用報告は少ない。そこで、本研究ではAdvanCEの手技料加算承認を目標とし、本邦小児・成人例におけるカプセル内視鏡挿入補助器具の使用実態について調査し、その有効性および安全性を遡及的に多施設共同で検討する(課題名:カプセル内視鏡内服不可能および内視鏡的挿入補助具に関する全国多施設共同調査、Multicenter survey of impossible swallowing of capsule endoscopy and use of capsule delivery system including AdvanCE system in Japan:AdvanCE-J study)。</p><p>【方法】小腸・大腸カプセル内視鏡検査、パテンシーカプセルによる消化管通過性検査を行った症例を対象に以下の項目を調査する。今後倫理委員会承認後に藤田医科大学のREDCap®を用いたオンライン登録で入力を行う予定である。1.検査数(導入開始~直近)、2.そのうちカプセル内服不可または不可と予測された件数、3.内服不可(予測含む)および挿入補助具使用した各症例の内訳:性別、年齢、身長、体重、検査契機、病名、既往歴、カプセル内視鏡前のパテンシーカプセルによる消化管通過性検査の有無、カプセル嚥下可能・不可・不可(予測)、嚥下不可(予測含む)であった理由、対応(カプセル検査中止、使用機材種類)、補助具使用の理由、鎮静の有無、補助具挿入の施行場所、デリバリー時間、カプセル留置部位、有害事象、全小腸(大腸)観察の有無、カプセル内視鏡所見、各施設の補助具使用ルール。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390004951546122752
  • NII論文ID
    130007941243
  • DOI
    10.32264/shocho.4.0_45
  • ISSN
    24347019
    24342912
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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