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- 栄原 永遠男
- 大阪歴史博物館
書誌事項
- タイトル別名
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- Reconsideration on the “Multi-capital System”
- 「 フクトセイ 」 サイコウ
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説明
日本古代に「複都制」という「都」もしくは「京」を複数置くという制度があったとすることは、1967年に提起されて以来、ほとんど疑われることなく、自明の前提とされてきたが、その理解をめぐって議論は混乱してきた。「宮」は複数併存するもので、「京」は「宮」に外延部がついたものであるから、これも併存する。しかし「京」が併存すると、天皇の所在地を明示するために、天皇の居る「京」を「都」と称し、強調して「皇都」とも呼んだ。この観点で「京」「都」の変遷を検討すると、天武天皇の晩年を除いて「都」が併存することはないし、それを示す史料も存在しないことが明らかとなる。「複都制」は、天武朝に一時期実現が目指されただけで、それも観念的なものにとどまり、その後引き継がれることはなかった。
収録刊行物
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- 大阪歴史博物館研究紀要
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大阪歴史博物館研究紀要 17 (0), 25-40, 2019
大阪歴史博物館
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390004951546347776
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- NII論文ID
- 130007930672
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- NII書誌ID
- AA1183455X
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- ISSN
- 24358622
- 13478443
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- NDL書誌ID
- 033058825
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可