小児リウマチ性疾患の治療戦略 -完治・寛解をめざして-

  • 武井 修治
    鹿児島大学医学部保健学科、同医学部歯学部附属病院小児診療センター小児リウマチ膠原病外来

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説明

小児リウマチ性疾患にもwindow of opportUnityの概念が導入され,早期病態から適切な治療 を選択して治療介入を行うことで,完治・寛解をめざした治療が展開されるようになった. JIA少関節型で完治・寛解をめざすには,発症6カ月以内の治療介入が重要である.また,難治性多関 節炎病態は,全身型発症JIAで多関節炎が遷延する例や, RF/抗CCP抗体陽性多関節型JIAにみられ, 完治・寛解導入可能な適切な量(10mg/m2/w)のMTXが初期治療から必要である.また不応例に対し ては,TNFやIL-6阻害薬による寛解導入が可能である. SLEでは, IVCY不応のクラスIV腎炎やCNS ループスが問題になるが,抗CD20抗体(Rituximab)による寛解導入が図られている. このように,病態や予後を見据えた早期治療介入が,小児リウマチ性疾患における完治・寛解のwindow 枠を広げつつある.

収録刊行物

  • 小児リウマチ

    小児リウマチ 1 (1), 27-31, 2008

    一般社団法人 日本小児リウマチ学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390004951546571776
  • NII論文ID
    130007932190
  • DOI
    10.34539/praj.1.1_27
  • ISSN
    2434608X
    24351105
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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