胃・十二指腸静脈瘤に対してB-RTOと脾摘の併施が有用であった1例

書誌事項

タイトル別名
  • Combination therapy with B-RTO and laparoscopic splenectomy for gastroduodenal varices; report of a case
  • 症例報告 胃・十二指腸静脈瘤に対してB-RTOと脾摘の併施が有用であった1例
  • ショウレイ ホウコク イ ・ ジュウニシチョウ ジョウミャクリュウ ニ タイシテ B-RTO ト ヒテキ ノ ヘイシ ガ ユウヨウ デ アッタ 1レイ

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抄録

<p>症例は50歳代男性.非B非Cアルコール性肝硬変の診断で前医外来加療を行われていたが,胃・十二指腸静脈瘤を認め加療目的に当科紹介となった.胃静脈瘤はLg-cf, F2, Cw, RC0であり後胃,短胃静脈を供血路とし胃腎静脈シャントを排血路としていた.十二指腸静脈瘤は球部に認めF2, Cw, RC0であり後上膵十二指腸静脈を供血路とし右腎被膜静脈を排血路としていた.それぞれにB-RTOを施行した.B-RTO施行後,脾機能亢進症の増悪を認めたため腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した.その後,静脈瘤の再発や新生静脈瘤の出現なく経過した.治療開始から4年後に多発肝細胞癌(HCC)を発症したが,TACEおよびRFAにて加療を行うことができた.現在,治療開始からすでに7年以上経過しているが静脈瘤,HCCともに再発は認めていない.B-RTOに脾臓摘出術を加えることで静脈瘤を良好にコントロールでき,その後のHCCに対する治療も十分に施行可能になると思われた.</p>

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