気管支異物の摘出に際し仮想気管支鏡によるナビゲーションが有効だった1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Bronchial Foreign Body in Which Virtual Bronchoscopic Navigation Was Useful

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説明

<p>背景.初回の軟性気管支鏡では摘出できなかった気管支異物を,再検時に仮想気管支鏡ナビゲーションを併用することで摘出できた症例を経験したので報告する.症例.30歳代男性.歯科医院にて治療中に歯の研磨器具を誤嚥した.近隣の医療機関の胸部画像にて右S10末梢部に16 mmほどの気管支異物を認めたため,その摘出のために当科に紹介となった.緊急で軟性気管支鏡にて異物の摘出を試みたが,右下葉の気管支内腔には肉眼的に異物を確認できなかったため摘出は断念した.手術や硬性鏡による摘出も検討したが,低侵襲な摘出を目的として再度軟性気管支鏡にて処置を行うこととした.再処置に際して,異物をターゲットとした仮想気管支鏡ナビゲーションを作成した.再検時も肉眼的に異物は確認できなかったが,仮想気管支鏡の所見やX線透視をガイドとすることで異物の摘出に成功した.結論.肺末梢部に迷入した気管支異物の摘出において,仮想気管支鏡によるナビゲーションが有効な可能性がある.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 42 (6), 534-538, 2020-11-25

    日本呼吸器内視鏡学会

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