書誌事項
- タイトル別名
-
- A Case Report of Dystypia with Impaired Roman Letter Writing
この論文をさがす
説明
<p> 視床出血後にタイピング困難を主訴とした 1 例を経験した。失語, 失行, 失認は認めなかった。知的機能は良好だが, 処理速度に低下があると考えられた。発症 2 ヵ月後に, 音韻操作, 書字, タイピング能力の評価を実施した。結果, 音韻操作, 仮名書取, 仮名のローマ字への変換書字は良好だが, ローマ字書取で誤りを認めた。また, ローマ字音読においても誤りが認められた。本例は音韻表象とローマ字表象の双方向の情報処理過程が障害され, この影響により本例が訴えていたタイピングの困難さに繋がっていたのではないかと考える。また, 書字に比しタイピングが有意に保たれていた点は, 障害された音韻表象から文字表象への変換過程を, 音韻表象から直接運動エングラムへ変換する, いわゆる手続き記憶による処理過程が補うことでキー操作が行われていたためではないかと考える。</p>
収録刊行物
-
- 高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
-
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) 39 (4), 421-428, 2019-12-31
一般社団法人 日本高次脳機能学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390005506388615552
-
- NII論文ID
- 130007965774
-
- ISSN
- 18806554
- 13484818
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可