O-2-G12 奈良親子レスパイトに参加して
書誌事項
- タイトル別名
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- −奈良から滋賀へ 広がる親子レスパイトの輪−
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抄録
重度の障害をもつ児の長期在宅生活は家族を疲弊させる。医療や福祉の分野ではレスパイト、ショートステイという形で家族の支援を行っているが、このシステムは親子の分離による親の休息を目的としており、子どもにとってはレスパイト(一時的な休息)にはならない。一般社団法人「奈良親子レスパイトハウス」(代表:東大寺福祉療育病院 富和清隆医師)は一時的に介護を肩代わりする従来のレスパイトとは異なり、子どもと家族がともに休息し、親であること、家族であることの喜びを実感する「親子レスパイト」を東大寺で実践している。私たちはこの活動に関心を持ち、滋賀県立小児保健医療センター通院中の6組(18トリソミー、ミトコンドリア病、ゴーシェ病)の患者家族とともに親子宿泊レスパイトを体験した。週末に1組の患者家族とともに東大寺境内の華厳寮に宿泊し、二月堂や若草山を散策、地元の食材を用いた料理や東大寺伝統の茶粥をいただき、早朝の大仏殿を参拝するという行程で、同行した私たちもすっかり奈良の魅力の虜になってしまった。非日常的な体験(バッグ換気しながら大仏殿の柱の穴をくぐる、鹿に顔をなめられる、など)の中で、普段病院ではみられない患児や家族のとびきりの笑顔にふれることができ、「親子」「家族」がともに安らぐことの大切さを実感した。また、医療従事者と患者家族という立場を超えた「善き友」としてのつながりがもてたことが私たちにとっては最大の喜びであった。私たちは、滋賀県立小児保健医療センターの医師や看護師等の有志を中心に、2014年にNPO法人「びわこファミリーレスパイト」を設立し、滋賀県内外の重度の障害を持つ患者家族に琵琶湖を中心に滋賀の自然、文化、食でおもてなしする宿泊レスパイトを中心に活動を始めた。今後、同様の活動が全国に広がり、重度の障害を持つ患者家族がともに安らげる機会が増えることを期待したい。
収録刊行物
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- 日本重症心身障害学会誌
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日本重症心身障害学会誌 40 (2), 241-241, 2015
日本重症心身障害学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390005822570411904
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- NII論文ID
- 130007996424
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- ISSN
- 24337307
- 13431439
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可