肘頭骨折術後拘縮例の検討
書誌事項
- タイトル別名
-
- Surgical Outcome of Stiff Elbow After Fixation of Olecranon Fracture
この論文をさがす
抄録
MAYO type2肘頭骨折の治療成績は良好なことが多いが,時に術後関節拘縮例が存在する.われわれは拘縮症例についてその原因を調査した.骨接合術後に授動術を施行した8例を対象とした.受傷時平均年齢は46歳,骨接合術から授動術までは平均5か月,授動術後観察期間は平均9か月であった.術前の屈伸可動域は平均46度,回内外可動域制限は3例に認めた.疼痛は,RSD様の1例を除いた7例は屈曲時の疼痛で,そのうち3例は肘内側の疼痛であった.4例がしびれを訴えたが,麻痺に至った症例はなか った.術中,尺骨神経は1例を除き,圧迫や癒着が高度で,神経剥離・皮下前方移動を施行した.術後の屈伸可動域は平均121度,回内外制限は改善した.拘縮の原因として2例は橈骨粗面に鋼線が干渉しており,上腕二頭筋腱停止部への刺激症状で,屈伸可動域制限が出現した可能性が考えられた.6例は尺骨神経障害が原因であると考えられた.
収録刊行物
-
- 日本肘関節学会雑誌
-
日本肘関節学会雑誌 27 (2), 106-109, 2020
日本肘関節学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390005888482486656
-
- NII論文ID
- 130007999231
-
- ISSN
- 24342262
- 13497324
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可