瀬戸内海南縁部におけるオオミズナギドリの新たな集団繁殖地の発見

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タイトル別名
  • Discovery of a Streaked Shearwater breeding colony on Takashima Island in the Seto Inland Sea

抄録

<p>瀬戸内海の南縁にあたる豊予海峡の高島(大分県)でオオミズナギドリ Calonectris leucomelas の新たな集団繁殖地を発見した.内部に土砂の堆積がなく過去数年以内に利用された可能性のある巣穴の確認数は122個,既知の巣穴の分布範囲の面積は0.28haであった.北側には瀬戸内海唯一の繁殖地である宇和島,南側の豊後水道には沖黒島,小地島がいずれもほぼ等距離に位置しており,高島はこの地域の小規模繁殖地の存続と遺伝子流動において重要となるかもしれない.繁殖地に設置した自動撮影カメラでは巣穴に出入りするオオミズナギドリとともに,捕食者となる可能性のあるクマネズミ属の種 Rattus sp.,特定外来生物であるクリハラリス Callosciurus erythraeus,ハシブトガラス Corvus macrorhynchos が撮影された.高島のクリハラリスは継続的な捕獲により個体数が減少傾向にあるが,その影響でクリハラリスと食物の一部が競合するクマネズミ属の種が増加する可能性があり,今後の経過をモニタリングする必要があるだろう.</p>

収録刊行物

  • Bird Research

    Bird Research 17 (0), S1-S8, 2021

    特定非営利活動法人バードリサーチ

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390005966211472384
  • NII論文ID
    130008001968
  • DOI
    10.11211/birdresearch.17.s1
  • ISSN
    18801595
    18801587
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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