粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫に対する免疫調節薬治療
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- 中村 昌太郎
- 岩手医科大学 消化器内科消化管分野
書誌事項
- タイトル別名
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- Immunomodulatory treatment for mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma (MALT lymphoma)<sup> 1)</sup>.
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説明
<p>【抄録】粘膜関連リンパ組織(mucosa-associated lymphoid tissue;MALT)リンパ腫の病態は,T細胞シグナル,辺縁帯B細胞の慢性抗原刺激およびnuclear factor-kappa B(NF-κB)シグナル経路の活性化に依存したリンパ腫細胞による動的過程として特徴づけられる.この概念は,慢性Helicobacter pylori関連胃炎と特異的T細胞による持続する自己抗原刺激に基づく胃MALTリンパ腫発生との強力な病因的関係に基づく.しかし,胃外のリンパ腫発生においては,別の病原微生物感染や自己免疫性疾患が病因となる可能性がある.このようなMALTリンパ腫細胞の腫瘍微小環境依存性を考慮すると,本症に対しては免疫調節薬が治療戦略として適していると考えられる.近年,免疫調節薬IMiDsであるサリドマイド(thalidomide),レナリドマイド(lenalidomide),マクロライド系抗菌薬などを含む薬剤の治療効果が評価されている.本稿の目的は,MALTリンパ腫に対する免疫調節薬治療の理論的根拠および本症患者に対する免疫調節薬治療と非化学療法治療の現況について考察することである.</p>
収録刊行物
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- 日本消化器内視鏡学会雑誌
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日本消化器内視鏡学会雑誌 63 (3), 338-338, 2021
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390005966211778048
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- NII論文ID
- 130008001832
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- ISSN
- 18845738
- 03871207
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可