人工膝関節全置換術クリニカルパス短縮について

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タイトル別名
  • The results of Total Knee Arthroplasty clinical pathway about shortning hospital stay
  • ジンコウ シツカンセツ ゼン チカンジュツ クリニカルパス タンシュク ニ ツイテ

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説明

<p>目的:当院では、平成27年4月まで片側人工膝関節全置換術(以下、TKA)クリニカルパス(以下、パス)を術後21日間としていた。在院日数の短縮を目的として、同年5月より術後18日間へ修正した。その後の稼働状況、今後の課題について検討した。</p><p>方法:平成26年5月~平成27年2月で片側TKA術後21日パス適応患者60例を単純無作為抽出法で抽出しバリアンス分析を行い、在院日数を検討した。また、正のバリアンスが多かった杖歩行開始のアウトカムを変更した。修正後、平成27年5月~同年6月で片側TKA術後18日パス適応患者30例を単純無作為抽出法で抽出し、パス稼働状況について調査した。</p><p>結果:術後18日のパス全体のバリアンスは、パスどおり83.3%、正のバリアンス10%、負のバリアンス6.7%でその理由は、術前の日常生活自立度、術後疼痛であった。また、アウトカムを変更した杖歩行開始は、パスどおり15.4%、正のバリアンス57.7%、負のバリアンス26.9%でその理由は、パス全体のバリアンス理由と同様であった。</p><p>考察:術後18日の期間は妥当であると考えられる。今後負のバリアンスを軽減するためには、術前の日常生活自立度に応じ、入院時より退院を見据えた個別的な支援が必要となる。また、術後の効果的な除痛を図るため、医師や薬剤師との連携が求められる。杖歩行開始の遅れは加齢による平衡感覚の低下が大きいと予測される。</p><p>結語:術後18日間への短縮は妥当であるが、バリアンス分析を継続しパスの見直し・修正が必要と考える。</p>

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