消化管穿孔部に好塩基性無構造物を認めた維持透析患者の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Rectal Perforation in a Dialysis Patient with Crystalline Materials Around the Perforation Site
  • 症例 消化管穿孔部に好塩基性無構造物を認めた維持透析患者の1例
  • ショウレイ ショウカカン センコウブ ニ コウエンキセイ ムコウゾウブツ オ ミトメタ イジ トウセキ カンジャ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

<p>症例は71歳,男性.多発性嚢胞腎で20年間の維持透析を行っており,高K血症に対しケイキサレート®を内服していた.突然の下腹部痛から消化管穿孔の診断となり,緊急手術を行った.術中所見では直腸に穿孔部を認め,Hartmann手術を行った.病理では穿孔部に一致して好塩基性無構造物(crystalline material)を認め,穿孔部対側には2cm大の直腸癌を伴っていた.術後は遺残膿瘍に対して穿刺ドレナージを要したが,第43病日に退院となった.補助療法は行わず経過観察の方針とし,現在術後16カ月,無再発生存中である.ポリスチレンスルホン酸塩の内服は消化管穿孔に関与する可能性があり,透析患者においては,憩室などの他の穿孔リスク因子の把握や厳重な排便コントロールが望まれる.</p>

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ