書誌事項
- タイトル別名
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- Classification of Place Names Stemming from Past Tsunami Disasters and their Spatial Distribution - Focus on Areas Affected by the Great East Japan Earthquake Disaster -
- ツナミ ユライ チメイ ノ セイリ ・ ブンルイ ト クウカン ブンプ ニ カンスル コウサツ : ヒガシニホン ダイシンサイ ノ ヒサイチ オ タイショウ ニ シテ
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説明
<p>津波災害を受けて命名された地名は、津波の経験や教訓を後世に伝える媒体となることが期待される。本稿では、東日本大震災の被災地である岩手・宮城・福島の東北3県を対象に、刊行書籍から、「津波由来である」または「津波由来である可能性が高い」と記述されている地名を抽出した。これらをKJ法によって分類し、津波由来地名の空間分布を考察した。本研究の結論は次のとおりである。1)東北3県に存在する110個の地名が、津波に由来する可能性がある。2)津波由来地名は、「津波来襲に関するエピソードに由来する地名」と「津波痕跡を示す音に由来する地名」の大きく2つに分類され、さらに「津波来襲に関するエピソードに由来する地名」は、「モノが流れてきたことに由来する地名」、「津波の挙動に由来する地名」、「念仏を唱えたことに由来する地名」などに分類された。3)「津波来襲に関するエピソードに由来する地名」の多くは石巻市牡鹿半島以北の「リアス部(津波の常襲地域)」に位置しており、過去の大津波の経験が地名に残された可能性を示唆している。4)津波由来地名が存在している町・大字は全て東北地方太平洋沖地震津波の浸水域内に位置しているが、それらは浸水域全体の町・大字の約10%に過ぎず、津波由来地名が災害伝承に寄与しうる範囲は、東日本大震災のような極めて大きな津波に対しては限定的であると言える。</p>
収録刊行物
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- 災害情報
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災害情報 14 (0), 128-139, 2016
日本災害情報学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390006065654942080
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- NII論文ID
- 130008019685
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- NII書誌ID
- AA11903299
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- ISSN
- 24337382
- 13483609
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- NDL書誌ID
- 027614497
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可