数学の授業過程に数学的なプロセスを創出する教師の役割に関する省察

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書誌事項

タイトル別名
  • Reflection on the Role of Teachers to Create Mathematical Processes in Mathematics Lessons
  • Focus on Teacher’s Listening to Student’s Mathematical Ideas in High School Class
  • 授業における教師の「聞くという行為」に着目して

説明

<p>本研究は,授業前に構想し想定した数学的活動を,教師が授業における教材を介した生徒とのかかわりを通して,生徒の学びの事実に即してリデザインしてその後の授業を展開し,数学的なプロセスを創出する教師の役割について,高等学校数学科の授業を事例として省察する試みである。本稿では,教師における「聞くという行為」が生徒の学びの事実に即した数学的活動のリデザインにどのような影響をもたらしているかについて,その一端を明らかにすることを目的とする。そのために,高等学校の生徒10 名を対象にした高等学校数学科の「図形と方程式」「三角関数」の授業を事例として,教師における「聞くという行為」が生徒の学びの事実に即した数学的活動のリデザインにどのような影響をもたらしているかについて省察した。省察から,教師における「聞くという行為」が,生徒が問題の置かれている文脈と状況にかかわり,それらを既習の数学と結びつけて問題を解決する過程に内在された生徒のアイデアを掘り起こし,その後の授業の展開に顕在化する契機となっていて,それは同時に生徒の学びの事実の新たな一端を教師が発見する契機となっていることが示唆される。その結果として,授業前に構想し想定した数学的活動を,教師は生徒の学びの事実に即してリデザインして授業を展開することで,数学的なプロセスを創出することにかかわっている。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390006065655730944
  • NII論文ID
    130008020709
  • DOI
    10.34568/tsme.0.52_14
  • ISSN
    24358886
    24368886
    24350613
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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