潜熱蓄熱材を用いたマットが寒冷環境下における睡眠の質に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of sleep quality by the phase change material mat under the cold environment
  • センネツチクネツザイ オ モチイタ マット ガ カンレイ カンキョウ カ ニ オケル スイミン ノ シツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

冬期の避難所では、必ずしも暖房設備が万全の状態で使用できる状況にはなく、寒冷環境下での就寝を余 儀なくされる。そこで、潜熱蓄熱材を用いたマットによる睡眠の質への影響を明らかにするため、被験者実験を 行った。温湿度 10℃65%に保った実験室にて、健康な成人男性 12 人に 0.76clo の着衣を着せ、災害用毛布を基本 とした寝具(1.3clo)で午前 0 時から 7 時まで就寝させた。蓄熱マットは予め恒温槽で蓄熱させ、就寝 15 分前に 蓄熱マットを刺激し放熱を開始させ、寝床内の足元に設置した。この間、温熱環境と睡眠変数、主観的睡眠感等 を計測した。その結果、蓄熱マットは寝床内の温度低下を低減し、就寝中の睡眠分断を有意に減じた。しかし、 主観的温熱感に有意な改善は認められなかった。寒冷環境下における蓄熱マットの利用は、生理反応レベルにお いて睡眠の質の低下を抑制できることが明らかとなった。

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