失語を呈する変性疾患の病理背景

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タイトル別名
  • Neuropathology of neurodegenerative diseases associated with aphasia
  • シツゴ オ テイスル ヘンセイ シッカン ノ ビョウリ ハイケイ

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説明

<p>【要旨】 臨床的に失語症が記載されている13例の病理像を概説した。意味型失語症を示した6例の背景病理は、TDP-43蛋白蓄積を示す前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration, FTLD-TDP) type Bが3例、 Pick病が1例、 FTLD-TDP type AとADの合併例が2例であった。病変分布は、側頭葉極を含む前方側頭葉の変化が強く、後方では軽度になる傾向を認めた。非流暢性失語症を示した例は、大脳皮質基底核変性症(corticobasal degeneration, CBD)1例、進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy, PSP)3例、FTLD-TDP type A 1例、Pick病1例であった。CBD、PSP、Pick病などのタウオパチーが83%、内67%は4Rタウオパチーで、50%はPSPで、左優位のシルビウス裂周囲の前頭側頭葉皮質変性を示した。発語失行の例ではFTLD-TDP type Aを示し右中心前回弁蓋部に強い萎縮を示した。語減少型失語症の1例はdiffuse neocortical typeのレビー小体型認知症とアルツハイマー病の合併病理を認めた。失語症の背景病理として、FTLD-TDP、CBD、PSP、Pick病などのタウオパチー、アルツハイマー病が存在していたが、意味型失語症ではFTLD-TDP、非流暢性失語症ではタウオパチーの比率が高かった。</p>

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