異常出血にて治療に難渋した3例

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  • ―凝固第13因子測定の重要性―

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抄録

<p>【目的】凝固第13因子欠乏症を合併した術中術後の出血傾向にて治療に難渋した3例を経験したので報告する.【症例】症例1:58歳女性.骨形成不全症を伴った左大腿骨骨幹部骨折に対して骨接合術を試みるも動脈性の異常出血のため再々手術となった.経過中に第13因子欠乏症を認めこれを補充し,最終的には止血が得られた.症例2:88歳女性.非定型抗酸菌性脊椎炎に対して低侵襲後方制動術を施行した.術後出血にてショック,その後全身管理に長期治療を要した.経過中,第13因子欠乏症が判明したためこれを補充し,創は閉鎖.出血のコントロールがついた.症例3:81歳女性.頸椎症性脊髄症に対する椎弓形成術を行い,8日目に血腫により麻痺を生じた.血腫除去術と第13因子の補充を行いその後経過は良好である.【結論】術中術後に予見せぬ出血傾向を認めた際には,第13因子欠乏症を念頭に置く必要がある.</p>

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