術後一次縫合創におけるドレッシング材の端部に発生する皮膚障害の発生要因に関する前向きコホート研究

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タイトル別名
  • A prospective cohort study of risk factors for skin disorders at the margins of surgical wound dressings

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説明

<p> 当院呼吸器外科で側臥位手術を実施した患者を対象に、術後一次縫合創に貼付するドレッシング材の辺縁に発生する皮膚障害の発生要因を明らかにすることを本研究の目的とした。患者26名に対して、術前に中腋窩線上の皮膚のずれ量、および脂肪組織の厚みを測定した。術後ICU にて発汗の有無、および体温を記録した。ドレッシング辺縁の皮膚障害は、発赤あるいは水疱の有無で評価した。これは当院の皮膚・排泄ケア認定看護師1名が術後1日目から最大7日目まで継続して目視にて評価した。解析までいたった患者21名のうち、10名に皮膚障害の発生が認められた。皮膚障害の発生患者と未発生患者との間で、Body Mass Index、および乳頭の高さにおける中腋窩線上の皮膚のずれ量に有意差を認め、カットオフ値はそれぞれ23.4 kg/m2、28.5 mm であった。ロジスティック回帰分析の結果、乳頭の高さにおける中腋窩線上の皮膚のずれ量のみに有意差を認めた。したがって、当院呼吸器外科の術創を被覆するドレッシング材に起こる皮膚障害は、そのずれ量の大きさが発生要因であることが明らかとなった。</p>

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