大腿骨・脛骨骨折変形治癒後の変形性膝関節症に対して大腿骨顆上部外旋・内反骨切り後にTKAを施行した1例

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<p>【はじめに】大腿骨・脛骨骨折術後の変形治癒による著明な大腿骨内旋・外反変形を呈した変形性膝関節症(以下膝OA)に対して楔状矯正骨切り後,TKAを施行した症例を経験したので報告する.【症例】59歳男性.主訴は右膝痛.25歳時に交通外傷で右大腿骨・脛骨骨接合術を施行され,術後変形治癒により著明な大腿骨内旋・外反変形が残存した.可動域は0-105度,FTA138度,大腿骨は48度内旋変形しており,膝蓋骨も外側に脱臼していた.これに対し,大腿骨顆上部を楔状骨切りし,大腿骨遠位骨片を内反・外旋させ,ロッキングプレートで固定後,ステムを用いたTKAを行った.術後は,疼痛に応じて歩行・可動域訓練を開始し,術後1ヶ月で屈曲100度,平行棒内歩行まで可能となった.【考察】重度の関節外変形を伴う膝OAに対してTKAを施行する場合,変形を矯正して良好な下肢機能軸を得ることが重要である.本症例では,骨切りを併用することで,良好な人工関節設置ができた.</p>

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