閉鎖孔ヘルニア嵌頓に対する緊急手術として腹腔鏡下に閉鎖孔のみのメッシュ修復術を施行した1例

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy of Laparoscopic Obturator Hernia Repair Limited to the Hernia Orifice: A Case Report
  • ヘイサコウ ヘルニアカントン ニ タイスル キンキュウ シュジュツ ト シテ フククウキョウ カ ニ ヘイサコウ ノミ ノ メッシュ シュウフクジュツ オ シコウ シタ 1レイ

この論文をさがす

説明

<p>症例は83歳女性。腹痛と嘔吐に対する精査目的に近医より紹介され,腹部CT検査で右閉鎖孔ヘルニア嵌頓を認め,緊急手術の方針となった。手術は腹腔鏡下に水圧法によって嵌頓腸管を整復した後に,ヘルニア囊を内翻させ,円状に切り抜き,トリミングしたソフトメッシュを用いて閉鎖孔を被覆した。術後は合併症なく退院し,術後3年が経過するがヘルニア再発は認めていない。今回われわれは閉鎖孔ヘルニア嵌頓に対する緊急手術時に腹腔鏡下に閉鎖孔のみのメッシュ修復法を施行し,良好な経過を得た。近年ではメッシュ修復術としてmyopectineal orifice を含めた total repairについての報告が増加しているが,緊急手術時に閉鎖孔以外の部位まで修復を行う必要性については十分な検討がなされていない。本法はtotal repairよりも簡便で低侵襲であり,とくに高齢者の緊急手術時には考慮すべき術式と考え報告する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ