岩神風穴の温風穴の現況確認と風穴斜面における地下空隙温度の変化特性

書誌事項

タイトル別名
  • ガンシン カザアナ ノ オン カザアナ ノ ゲンキョウ カクニン ト カザアナ シャメン ニ オケル チカ クウゲキ オンド ノ ヘンカ トクセイ

この論文をさがす

抄録

岩神山の北西向き斜面を踏査し,冬季に温風を吹き出す温風穴(岩窟)の位置と現況を確認した.また,初冬と初春には,北西向き斜面の中腹(標高130-135m付近)に雪線(積雪域と無積雪域との境界線)が存在することを発見した.この斜面の地下空隙温度を観測した結果,標高が高いほど地下空隙温度が高いという特異な温度分布が明らかになった.よって,この斜面では山麓よりも中腹から上方で地面からの熱供給が大きく,その結果,積雪底面における融雪量に差が生じ、雪線が形成されたものと考えられる.また,併せて,同斜面の下方から上方まで7地点で地下空隙温度の観測を通年で行い,温度変化の特性を明らかにした.これにより,同斜面では標高130mより下が冷風穴地帯,130mより上が温風穴地帯であると区分することができた.

収録刊行物

  • 火内

    火内 14 (0), 62-73, 2019

    大館郷土博物館

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ