河口閉塞処理施設が施工された北海道オホーツク海沿岸海跡湖シブノツナイ湖の湖沼環境と底生生物群集の現状

  • 松田 烈至
    鳥取大学大学院 連合農学研究科生産環境科学専攻
  • 園田 武
    東京農業大学 生物産業学部海洋水産学科

書誌事項

タイトル別名
  • THE CURRENT STATE OF MACROBENTHIC COMMUNITY AND ENVIRONMENT OF LAKE SHIBUNOTSUNAI WHERE THE TRAINING WALL FOR PREVENTION OF RIVER MOUTH CLOSURE WAS CONSTRUCTED

抄録

<p> シブノツナイ湖は,沿岸漂砂による河口閉塞を防止する処理施設が施工されているシブノツナイ川水系末端に位置し,ヤマトシジミやワカサギの漁場となっている汽水湖である.本研究は,湖の水質・底質と底生生物群集について調査し湖沼環境の現状を検討した.調査期間中の湖水塩分は5psu以下で1年以上1psu以下で推移し,アオコの発生が確認された.湖底は湖東側湖岸部を除く大部分で泥分含量50%以上,強熱減量10%以上の底質が広がり,流入河川付近では泥分含量90%以上となっていた.底生生物の優占種はユスリカ幼虫とイトゴカイ科の一種で,ヤマトシジミの好漁場に共通する構成種の密度は少なかった.以上の結果から,河口閉塞処理施設の開口状態が湖の水質や底質と生息生物に強く影響していることが示唆された.</p>

収録刊行物

参考文献 (12)*注記

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