超音波を用いた挙上における肩甲上腕関節の動態評価

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  • Dynamic Ultrasonographic Evaluation of the Scapulohumeral Joint during Shoulder Elevation

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抄録

<p>目的:超音波装置(以下,エコー)にて肩関節の挙上における肩甲上腕関節の関節包内の動態を観察すること.</p><p>対象と方法:対象は健常成人男女各10名,年齢32.3±5.6歳とした.肩関節最大外旋位で他動的に肩甲骨面挙上を行い,エコーで関節窩縁と上腕骨頭を描出,骨頭の球形部が確認できた挙上角を計測した.また挙上角を100°,120°,140°にして関節窩縁から骨頭最表部までの距離を身長で正規化した値を関節窩縁骨頭距離(以下,距離)として,挙上角による相違を検討した.</p><p>結果:球形部の確認は挙上73.8±4.1°で可能となった.距離は挙上角の増加に伴い有意に増加した(p < 0.01).</p><p>考察:挙上では上腕骨頭は関節包内で回転運動をするため骨頭が下方を向き,骨頭は曲率半径が大きいため,挙上に伴い距離は増大したと考えられた.</p><p>結論:挙上角での距離を指標にすることで関節包内の動態を観察できる.</p>

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