<i>Clostridioides difficile</i>腸炎に合併した結腸穿孔の1例

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  • Colonic Perforation Following <i>Clostridioides difficile</i> Enteritis: A Case Report

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抄録

<p>症例は85歳の女性で,下痢,食思不振,嘔気を主訴に入院し,便迅速検査でClostridioides difficile(以下,CDと略記)抗原陽性,CDトキシン陰性,遺伝子検査でCDトキシンB陽性であった.入院3日目に結腸穿孔を発症し,緊急手術が施行された.横行結腸中央部から下行結腸に色調不良,および下行結腸に穿孔を認め,結腸左半切除,横行結腸人工肛門造設術を行った.術後,播種性血管内凝固症候群を発症したが改善し,術後82日目に退院となった.CD腸炎において結腸穿孔が発症する原因は明らかになっていないが,自験例の病理診断において縦走潰瘍と憩室が一致した部位に穿孔を生じた可能性が示唆された.また,CD腸炎に伴った結腸穿孔症例に対する外科的治療として,既報では結腸部分切除術,結腸全摘術,結腸温存術が行われ,救命されていた.病態に応じた術式選択が必要である.</p>

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参考文献 (14)*注記

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