経口型低分子GnRH受容体拮抗薬TAK-385(レルゴリクス)の創製

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  • Discovery of TAK-385 (Relugolix) as an orally bioavailable small molecule GnRH receptor antagonist

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抄録

性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH, gonadotropin-releasing hormone)受容体に作用するGnRHアナログ(アゴニストおよびアンタゴニスト)は、性ホルモン関連疾患治療薬として用いられている。アンタゴニストは、アゴニストに見られる一過性の増悪を伴わないため、より安全な治療薬と考えられた。しかし、上市されたアンタゴニストはすべてペプチド性の注射剤に限られるため、経口投与可能な非ペプチド性GnRHアンタゴニストの開発が期待された。GnRHのβ-ターン構造に着目した低分子化研究から強いGnRH受容体親和性をもつチエノピリミジン化合物TAK-013を見出したが、CYP3A4阻害の低減とin vivo薬効を改善する必要があった。筆者らは、計算化学による受容体との結合モデルを参考に、Log D値と分子量の低減を指標にさらなる最適化検討を行い、強力な薬効を有するTAK-385(レルゴリクス)を見出した。

収録刊行物

  • MEDCHEM NEWS

    MEDCHEM NEWS 31 (3), 128-135, 2021-08-01

    公益社団法人 日本薬学会

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