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- 松岡 雅雄
- 熊本大学生命科学研究部 血液・膠原病・感染症内科学講座
書誌事項
- タイトル別名
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- How and why HTLV-1 causes adult T-cell leukemia
- ヒト Tサイボウ ハッケツビョウ ウイルス 1ガタ ワ ナゼ,セイジン Tサイボウ ハッケツビョウ オ ヒキオコス ノ カ?
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説明
<p>ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は感染細胞を介してのみ感染するために,生体内では感染細胞を増やすという戦略を取っている。次の個体に感染するために,感染細胞は生体内で増殖し免疫系からの攻撃を回避して母乳等へ移行する必要がある。HTLV-1は感染細胞をHTLV-1 bZIP factor(HBZ)によって,制御性Tリンパ球様へと変換することにより宿主免疫から逃避している。またTaxは新規感染に必須であるが免疫原性が高いために,HTLV-1はTaxを一過性に発現することによって宿主免疫に認識される危険性を最小化している。HBZは感染細胞の増殖・生存に重要である。HTLV-1は炎症と発がんを引き起こすが,この2つは密接に関連している。このようなウイルスの生き残り戦略が成人T細胞白血病(ATL),炎症性疾患の発症・病態と深く関連している。</p>
収録刊行物
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- 臨床血液
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臨床血液 62 (7), 744-750, 2021
一般社団法人 日本血液学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390007458663218688
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- NII論文ID
- 130008071863
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- NII書誌ID
- AN00252940
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- ISSN
- 18820824
- 04851439
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- NDL書誌ID
- 031639415
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可