集中観測YMC-北半球夏季モンスーン研究2018及び2020時のLMS6及びRS41ラジオゾンデ湿度データの評価

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タイトル別名
  • Evaluation of LMS6 and RS41 Radiosonde Humidity Data Obtained during YMC-Boreal Summer Monsoon Study in 2018 and 2020
  • Evaluation of LMS6 and RS41 Radiosonde Humidity Data Obtained during YMC-Boreal Summer Monsoon Study in 2018 and 2020 : Special Edition on Years of the Maritime Continent (YMC)

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抄録

<p> 2種のラジオゾンデの湿度データの精度評価について、同時飛揚比較実験と全球測位衛星システム信号から算出される可降水量(GNSS-PWV)との比較に基づき行った結果を報告する。また、今回の補正結果を他の事例に応用できるか否かを判断する手法についても提案する。</p> <p> 国際プロジェクト海大陸研究強化年(YMC)集中観測の1つである2018年北半球夏季モンスーン研究キャンペーン (YMC-BSM 2018)の中で、同年7月後半から8月初旬にフィリピン北イロコス州ラワーグにおいて、ロッキードマーチン社製LMS6型とヴァイサラ社製RS41-SGP型のラジオゾンデ同時飛揚比較実験を行った。対流圏平均の両者の相対湿度の差は5%以下であったが、GNSS-PWVとの比較によりLMS6の日中晴天時に乾燥バイアスを確認した。そこで、RS41データを基準として、両者に差がでないようLMS6用の補正値を算出した。</p> <p> 精度確認のためには、同時飛揚比較実験や、独立した測器を用いた比較などを行うことが望ましいが、必ずしもそのようなデータが入手できるとは限らない。事実、2020年に行った別の集中観測(YMC-BSM 2020)では、ミクロネシア連邦ヤップにおいてLMS6観測を実施しているが、比較実験は行っていない。そこで、YMC-BSM 2018で得られた結果を適用できるか否かを判断する手法を導出した。その方法とは、観測初期値として入力する地上の比湿と、放球直後300mの平均比湿との比較である。その結果、晴天日中時は曇天時に比べ有意な差を示し、かつこの差は前観測でもほぼ同様の値であることを確認した。そこでYMC-BSM 2018のLMS6用に導出した補正値をYMC-BSM 2020のデータにも適用した。</p>

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 99 (4), 1115-1125, 2021

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (27)*注記

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