からみあった高分子のメソスケールモデリングの進展

  • 畝山 多加志
    名古屋大学大学院工学研究科附属計算科学連携教育研究センター, JST さきがけ

書誌事項

タイトル別名
  • カラミ アッタ コウブンシ ノ メソスケールモデリング ノ シンテン

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抄録

<p>高分子は単位構造が1 次元的につながったひも状巨大分子であり、ひも状構造を反映したさまざまな物性を発現する。特に、分子量が大きな高分子の場合には、高分子同士が互いをすり抜けられないという動的な拘束(からみあい) のために特徴的な運動およびそれに付随する動的挙動を示す。からみあった高分子の運動は非常に遅くなるため、全原子や単純な粗視化分子モデルでの取扱いは現実的にほぼ不可能である。からみあった高分子のシミュレーションを計算コストをおさえて行うためには各種メソスケールの粗視化モデルが有用である。しかし、からみあいのモデル化は決して自明ではなく、さまざまな異なるモデルが提案されている。本稿では、最近のからみあいの粗視化モデリングや異なるモデル間のスケールや整合性の比較等についての最近の進展を紹介する。</p>

収録刊行物

  • アンサンブル

    アンサンブル 22 (3), 210-215, 2020-07-31

    分子シミュレーション学会

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