抗 BP230 抗体と抗 LAD-1 抗体陽性結節性類天疱瘡の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • Pemphigoid Nodularis with Anti-BP230 and Anti-LAD1 Antibodies
  • コウBP230 コウタイ ト コウLAD-1 コウタイ ヨウセイ ケッセツセイルイ テンポウソウ ノ 1レイ

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抄録

<p>76 歳,男性。当院初診の 1 年前より体幹を中心に強い瘙痒を伴う浮腫性紅斑,結節を認めていた。難治性の多型慢性痒疹の診断で PUVA-bath 療法を開始したが,施行中に明らかな皮疹の増悪を認めた。 PUVA-bath 療法は中止とし,薬疹や腫瘍随伴症候群を疑い定期内服薬の変更と悪性腫瘍検索を行ったうえで,ステロイド全身投与(プレドニゾロン錠 0.33 mg/kg/day)を開始するも改善に乏しかった。ステロイド全身投与前の生検組織で表皮下水疱と表皮直下のリンパ球および好酸球浸潤を認め,類天疱瘡群の可能性が考えられた。血清中の抗 BP230 抗体陽性,抗 BP180 抗体陰性,および蛍光抗体法,ウエスタンブロット法の結果と臨床像を合わせて,最終的に本症例を抗 BP230 抗体と抗 linear IgA bullous dermatosis antigen-1(LAD-1)抗体を検出した結節性類天疱瘡と診断した。ステロイドを増量(プレドニゾロン錠 1 mg/kg/day)したが速やかには反応せず,免疫抑制剤を併用したところ瘙痒は改善し,浮腫性紅斑は消退,結節も扁平化した。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 83 (4), 330-334, 2021-08-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (13)*注記

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