就職活動をする小児期、AYA期発症がん経験者が役立ったと評価する周囲からの支援・関わりに関する探索的研究

DOI
  • 鷹田 佳典
    国立がん研究センターがん対策情報センターがんサバイバーシップ支援部 日本赤十字看護大学さいたま看護学部
  • 土屋 雅子
    国立がん研究センターがん対策情報センターがんサバイバーシップ支援部
  • 田崎 牧子
    国立がん研究センターがん対策情報センターがんサバイバーシップ支援部
  • 高橋 都
    国立がん研究センターがん対策情報センターがんサバイバーシップ支援部 NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク 岩手医科大学医学部 東京慈恵会医科大学医学部

書誌事項

タイトル別名
  • An Explanatory Study of support/commitment of others which Childhood and Adolescent/Young Adult Cancer Survivor evaluate as helpful during Job-seeking.

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抄録

<p> 本研究の目的は、小児期や思春期・若年成人期(AYA期)発症がん経験者が就職活動において、どのような周囲の支援・関わりを役立ったと評価したかについて、その支援源に留意しながら探索することである。15名の経験者に半構造化面接を行い、録音の許可が得られた14名分の逐語録を定性的に分析した。その結果、協力者が役立ったと評価した支援・関わりとして、【現在の病状や今後の見通しに関する医学的所見の提示】【選考方法やキャリアパスに関する助言と就職についての考えをまとめるための支援】【希望する就職先で働く人からの情報提供】【履歴書の書き方への助言および面接指導】【就活中の悩みの受け止めや励まし】の5つのカテゴリーが抽出された。これらの結果により、一般の就活生からも評価される支援に加え、医師や病気・障害を抱えた学生の就職活動にも詳しいキャリアカウンセラーによる病気体験に関連した支援が高く評価されていることが明らかになった。また、就活中の悩みの受け止めや励ましについても、病気体験に関連する要素が含まれていることが示唆された。こうした知見を踏まえて本稿では、就職課における専門的人材の拡充の必要性、医師や患者会が就活支援において果たす役割の重要性を指摘した。</p>

収録刊行物

  • AYAがんの医療と支援

    AYAがんの医療と支援 1 (2), 57-65, 2021

    一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会

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