Developmental process of cranial bones and closure of fontanelle sutures and in fetal and prinatal Japanese macaque

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  • ニホンザル胎児期の泉門・縫合の閉鎖と頭蓋形態形成

Abstract

<p>頭蓋骨同士が可動性を残していることは分娩時の産道通過において重要である。ヒトは胎児の脳の大きさと母親の産道の狭さの関係が不均衡であることから、頭蓋骨の大泉門と小泉門および、これに連続する各縫合が開存していることはヒトの独自性として挙げられてきた。しかし、実際にヒト以外の霊長類における周産期の頭蓋骨縫合部の開閉状況のデータは、胎児や周産期の資料が少ないことから明らかでない。 発表者らこれまでの分析でニホンザルでも分娩時に頭蓋骨に開存が存在しているが、泉門や縫合閉鎖の順がヒトと異なることが示されている。また、霊長類の各系統が持つ固有の頭蓋骨形状が、胎児期にすでに形成されていることも分かっている。そこで本研究では周産期の閉鎖状況が、頭蓋骨の形態形成に与える影響を解析した。ニホンモンキーセンター所蔵の48体の標本をマイクロCTと医療用CTでスキャンし、頭蓋骨全体の発達変化はサイズを保持した幾何学的形態測定法で計測した。頭蓋骨の閉鎖過程を開存部面積を計算し、発達的変化として定量化した。 また前頭骨、頭頂骨、後頭骨鱗部それぞれの発達変化をサイズを保持した幾何学的形態測定法によって導出した。また歯牙の石灰化度合いを相対年齢の指標とした。周産期における頭蓋骨全体の発達傾向に開存状況、頭蓋骨の形成、相対年齢が与える影響を回帰分析で導出した。また、ヒトと非ヒト霊長類との間の分娩における解剖生理学的な相違が環境要因として胎児の頭蓋骨形態形成に与える影響を考察した。</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390007989538531968
  • NII Article ID
    130008091042
  • DOI
    10.14907/primate.37.0_36_1
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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