北西グリーンランド氷床上SIGMA-Aサイトで 観測された雪面熱収支の特徴

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タイトル別名
  • Surface energy balance observed at the SIGMA-A site on the northwest Greenland ice sheet
  • ホクセイ グリーンランド ヒョウショウ ジョウ SIGMA-Aサイト デ カンソク サレタ セツメン ネツ シュウシ ノ トクチョウ

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抄録

北西グリーンランド氷床上SIGMA-A サイトにおける2012-2019 年の雪面熱収支解析を行い,表面融解への寄与が大きい要因を調べた.解析には同サイトに設置された自動気象観測装置のデータを利用し,データのクオリティコントロールを行った.解析の結果,気温の高い年の夏季に顕熱輸送が増加し,アルベド低下に伴い正味短波放射量が増加することで表面融解量が大きくなった.ここで,積雪粒径の増加と近赤外域アルベドの低下による正のフィードバック効果が重要な役割を果たしていたことが示された.また,北大西洋振動指数と表面融解フラックスの関係から,2012年7月は上述の顕熱と正味短波放射量の増加に加え,下層雲からの下向き長波放射量の増加によって正味長波放射量による冷却が抑えられた結果,融解量が著しく増加した特異な年であったと考えられる.

収録刊行物

  • 雪氷

    雪氷 83 (2), 143-154, 2021

    公益社団法人 日本雪氷学会

参考文献 (27)*注記

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