石炭灰造粒物を被覆材料に用いた造成干潟でのアサリの生残特性

  • 岡田 卓
    広島大学大学院先進理工系科学研究科
  • 及川 隆仁
    中国電力株式会社エネルギア総合研究所土木グループ
  • 井山 繁
    国土交通省中国地方整備局 広島港湾・空港整備事務所
  • 日比野 忠史
    広島大学大学院先進理工系科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • SURVIVAL CHARACTERISTIC OF CLAMS ON CONSTRUCTED TIDAL FLAT USING GRANULATE COAL ASH AS A COVERING MATERIAL

抄録

<p> 近年,貧栄養に起因したアサリの生産量の低下が問題となっている.本研究では貧栄養状態にある海域を対象とし,石炭灰造粒物(GCA)を被覆した浚渫泥の造成干潟で,アサリの生息場を形成することが目的である.感潮域に敷設されたGCAと浚渫泥の試験干潟に,アサリの籠装置を設置した.アサリの生存と成長,干潟材料の栄養供給(溶出イオン量),珪藻の生産性(付着珪藻量)を検討することで,アサリの生息場適性を評価した.その結果,季節や地盤高(浸水時間)を考慮したアサリの生存特性を,殻長や湿重量などの成長度,丸型指数から,GCA浚渫泥干潟がアサリの生息に適応できることが確認できた.GCAが浚渫泥の栄養供給を促進し,付着藻類の増殖場として機能させることがアサリの生息場として適した環境を形成し得る一因であることが明らかにされた.</p>

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ