LGBT問題をどう考えるか

書誌事項

タイトル別名
  • How to Discuss LGBT Issues : From a Sociological Perspective
  • LGBT問題をどう考えるか : 社会学の視点から
  • LGBT モンダイ オ ドウ カンガエル カ : シャカイガク ノ シテン カラ
  • ―社会学の視点から―

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抄録

<p>「何が社会的に許容されない行為や感情であり,何が異常であるか」は社会の人々が決めているものであり,時代や国によって変わっていくものである.現代社会では,分業や権力構造など強固な性別による社会構造が作られているため,その人がどちらの性別に属するのかは重要な指標として扱われる.そして,そこからはみ出すLGBT当事者は否定,拒絶される存在である.最近の社会学研究では,「男女は2つしかない」という性別観自体が社会的に構築されたものであることに焦点が置かれ,典型的な偏見構造などが明らかにされてきている.そしてLGBTはアイデンティティ化して社会集団を形成し,社会運動の結果として大きな変化を生み出している.SOGIは人権問題とされ,また各国で同性婚なども導入されつつある.こうした変化は.LGBT当事者への扱いだけではなく,ジェンダー,セクシュアリティの社会構造全体を徐々に変えていく影響をもつだろう.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 61 (7), 616-623, 2021

    一般社団法人 日本心身医学会

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