Scammonの発育曲線に関する再検証

書誌事項

タイトル別名
  • Re-verification with Regard to Scammon’s Growth Curve
  • Re-verification with Regard to Scammon's Growth Curve : Analysis Based on Wavelet Interpolation Model and Cross Correlation Function
  • - Analysis Based on Wavelet Interpolation Model and Cross Correlation Function -
  • −ウェーブレット補間モデルと相互相関関数による解析−

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説明

Scammonの発育曲線は,約80年が経過した今日においてもScammonの発育曲線として広く様々な分野で活用されている.しかしながら,4つのパターンの発育曲線に人の諸属性のすべてが分類されるのであろうか.実は,現在までScammonの発育曲線は科学的な検証はなされていないのである.それは描かれた曲線を客観的に区別できる手法がない.つまり,発育曲線の類似性や相違性を客観的に評価する手法が確立されていないのである.そこで,本研究は曲線の類似度を調べるために2つの曲線間において片方の曲線を折りたたむことによりその変化を解析するCross correlation function(相互相関関数)を適用して曲線の類似性と相違性を検証する.そのためにはウェーブレット補間法によって数値化された曲線に対して相互相関関数を適用する.その結果,一卵性双生児において非常に高い相互相関係数が示され,その類似性の強さが認められた.Scammonの発育曲線の4つのパターン間における相互相関係数は異なり,パターン判別が可能であることが示されたが,以外にも睾丸と肝臓の類似の可能性が指摘された.したがって,新たに提唱できることは,生殖型を一般型に含め,発育曲線タイプとして,神経型,リンパ型,一般型の3つのタイプに分類し,一般型の中に生殖型タイプ,内臓型タイプ,形態型タイプを含めることである.

収録刊行物

  • 教育医学

    教育医学 58 (2), 243-251, 2012

    日本教育医学会

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