アクセス困難な硬膜動静脈瘻症例における,対側上錐体静脈洞を経由する上錐体静脈洞へのアプローチ

書誌事項

タイトル別名
  • An Approach to Superior Petrosal Sinus via Contralateral Superior Petrosal Sinus in a Case of Dural Arteriovenous Fistulas with Difficulty in Access
  • アクセス コンナン ナ コウマクドウ ジョウミャクロウショウレイ ニ オケル,タイソク ジョウ スイタイ ジョウミャクドウ オ ケイユ スル ジョウ スイタイ ジョウミャクドウ エ ノ アプローチ

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抄録

<p>【目的】多発硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula: DAVF)の症例において,左上錐体静脈洞部(superior petrosal sinus: SPS)のシャントを右 SPS 経由で塞栓した症例を報告する.【症例】60 歳女性,意識障害の精査にて深部静脈逆流を伴う多発 DAVF を認めた.逆流に最も関与する左横静脈洞部 DAVF に対して経静脈的塞栓術を施行した.術後症状改善が乏しく,再度DSA を行うと,左 SPS へのシャントと深部静脈への逆流が明らかとなった.左横静脈洞と両側下錐体静脈洞は閉塞していたため,右 SPS と両側海綿静脈洞を経由してマイクロカテーテルをシャント部へ誘導し,左 SPS を塞栓し,逆流の消失を得た.【結論】対側 SPS を経由した SPS へのアクセスは,同側からのアクセスが困難な症例において,有効な選択肢になり得る.</p>

収録刊行物

  • 脳血管内治療

    脳血管内治療 6 (3), 161-168, 2021

    特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会

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