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- Motohashi Hozumi
- Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University
Bibliographic Information
- Other Title
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- NRF2によるストレス応答と硫黄代謝制御
- NRF2 ニ ヨル ストレス オウトウ ト イオウ タイシャ セイギョ
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Abstract
転写因子NRF2は,活性酸素種や親電子性物質に応答して活性化し,生体防御に関わる遺伝子を統括的に誘導して,抗酸化・解毒機能を発揮する.それに加えて,NRF2は強力な抗炎症作用を有することから,その活性化は加齢に伴うさまざまな病態を改善し,老化による臓器の機能低下を抑制する.一方,がん細胞でNRF2が恒常的に活性化した状態では,細胞内の代謝が大きく変化して,がん細胞の悪性化を支えていることが明らかになっている.近年,ミトコンドリアの硫黄代謝がエネルギー産生に重要な役割を果たしていることが明らかになった.NRF2は細胞の硫黄利用・硫黄代謝を制御していることから,ミトコンドリアのエネルギー代謝への関与が予想される.本稿では,NRF2によるミトコンドリア活性制御への貢献を紹介し,硫黄代謝制御を介したエネルギー代謝調節の可能性を論じる.
Journal
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- 生化学
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生化学 93 (5), 674-683, 2021-10-25
公益社団法人日本生化学会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390008445631334272
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- NII Article ID
- 40022746310
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- NII Book ID
- AN00126072
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- NDL BIB ID
- 031808163
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- ISSN
- 00371017
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- Abstract License Flag
- Disallowed