『八犬伝』大団円の謎と論理

書誌事項

タイトル別名
  • The Mysterious Denouement of<i> Nansō-satomi-hakkenden</i>: The Anti-Sequel Literary Device of the Epic Novel
  • 『八犬伝』大団円の謎と論理 : 「当たれば続編」傾向の拒否
  • 『 ハッケンデン 』 ダイダンエン ノ ナゾ ト ロンリ : 「 アタレバ ゾクヘン 」 ケイコウ ノ キョヒ
  • ―― 「当たれば続編」傾向の拒否 ――

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抄録

<p>江戸期最大長編の『八犬伝』は、根底には大きな謎を抱えたまま進行し、大きな伝奇的世界を創った小説である。その謎を馬琴なりに解示することで、続編志向を絶ち、大団円というけじめを作った小説であった。その謎ときは、新しい謎かけで終る。謎はどこまでも続くのだが、この大団円は、八犬士が八大童子であっても、もうひとりの童子が存在することを明らかにする、つまり全部で九人の童子によって成り立つ唐獅子騎乗の神女を示唆する。九人の童子の侍る神女、それは文殊菩薩以外に無いのである。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 65 (10), 42-53, 2016-10-10

    日本文学協会

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