八郎潟干拓地の防風林における土壌からの亜酸化窒素ガス放出量の季節変化

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タイトル別名
  • Seasonal change in nitrous oxide emission from soils under shelter belts in Hachiro-gata polder

抄録

<p> 干拓地は湖沼などを水抜きし陸地化した土地であり、その粘土やシルトに富んだ土壌は高い養分含量や含水率を示す。よって干拓地の森林土壌からは亜酸化窒素ガスが無視できない量放出されると予想されるが、その実態は明らかでない。そこで本研究では、干拓地に造成された防風林において亜酸化窒素ガス放出量の季節変化を調査した。</p><p> 秋田県八郎潟干拓地に植栽されたクロマツ防風林において、粒径組成が異なる3地点(A:壌質砂土、D:砂壌土、H:軽埴土)に調査地を設定した。各地点に3個のチャンバーベースを設置し、2020年5月から10月まで約2週間ごとに亜酸化窒素ガス、土壌中の水分量や無機態窒素濃度を調査した。また土壌の全窒素量を測定した。</p><p> 亜酸化窒素ガス放出量は、地点Hで地温の最も高い8月にピークを持つ山形の季節変化を示したが、他の地点での季節変化は不明瞭だった。亜酸化窒素ガス放出量は、年間を通じて地点H、D、Aの順に高かった。地点Hは土壌含水率や土壌の全窒素量が他の二地点より高く、地点AはDよりも全窒素量が多い一方で土壌含水率が低かったことが、地点間の違いをもたらしたと考えられる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390008613604542848
  • NII論文ID
    130008117468
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_114
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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