島根半島のニホンジカにおける正負の選択性樹種の生息分布と発見頭数の関係

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タイトル別名
  • Relationships between habitation of favorite / unfavorite trees and deer head count in Shimane peninsula

抄録

<p>シカの分布が拡大すると、シカの正の選択性植物が食害を受けて生息密度が低下し、いずれ負の選択性植物しか分布出来なくなることが知られている。そこで正負の選択性植物の分布とシカの発見頭数には関係があると考えた。本研究では、島根半島において正負の選択性樹種各5樹種(正:アオキ、ハイイヌガヤ、ヤブツバキ、ネズミモチ、ヒサカキ、負:キヅタ、シキミ、シロダモ、アブラギリ、ウラジロガシ)を選定し、その分布状況について、シカの食害を受けやすい10cm以上2m以下を対象として1m×500mのベルトトランセクト調査を5カ所で行った。正負の選択性樹種の合計生息数を100%としたときの各調査地における選択性樹種10種のうちの正と負の選択性樹種の比率を見ると、正の選択性樹種の比率は出雲北山山地の弥山で14%だが、高野寺、一畑、大平山で50%前後、朝日山では80%以上となった。ライトセンサスの結果、出雲北山山地の中心にある弥山から離れるにつれて、シカの生息密度は低下していた。従って正負の選択性樹種の生息分布とシカの発見頭数は連動しており、正負の選択性樹種を調査することでシカの生息分布を推定できる可能性を示すことが出来た。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390008613604601856
  • NII論文ID
    130008117982
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_633
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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