カラマツ人工林の成木および実生における土壌深度別外生菌根菌種組成

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タイトル別名
  • Ectomycorrhizal fungal species composition at different soil depths in mature trees and seedlings of larch plantations

抄録

<p>近年の木材加工技術の発展により、カラマツ材の利用用途が増加している。カラマツ造林地伐採後の再造林としては、天然下種更新による方法が多く研究されており、表土層の除去を行うことで土壌中に存在する暗色雪腐病菌などを取り除き実生の天然更新が促されるとされている。また、それらの病原菌に対し耐性を高めるものとして菌根菌の存在が考えられるが、表土除去を行う際に感染可能な菌根菌が除去されている可能性が考えられる。また、菌根菌種の深度別分布や機能は知られていないことが多い。そのため本研究では、東京農業大学奥多摩演習林内のカラマツ人工林を調査地として深度20cmまでに存在するカラマツ成木及びカラマツ実生に共生している外生菌根菌相の調査を行った。また、採取した土壌サンプルを用いてカラマツとアカマツの実生を3か月間育成し、発芽実生に感染する菌根菌相の調査も同様に行った。採取した根端は、特徴ごとの形態分類を行い、DNA解析を用いた菌根菌の種の推定を試みた。その結果、成木の菌根菌相はどの深度においてもTomentella属やInocybe属、Sebacina属が優占していた。また、カラマツに特異的に共生するハナイグチの存在も確認できた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390008613604612608
  • NII論文ID
    130008118068
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_596
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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