子どもの自然離れの実態と要因〜地域環境と親子関係に着目して〜

DOI
  • 北村 芽唯
    秋田県立大学大学院生物資源科学研究科
  • 蒔田 明史
    秋田県立大学大学院生物資源科学研究科 秋田県立大学生物資源科学部

書誌事項

タイトル別名
  • Present situation and causal factors of “extinction of nature experience" in childhood

抄録

<p> 近年、日常生活における人々と自然との関わり合いは減少しており、都市部だけでなく緑地が身近にある秋田県においても自然離れは生じている。子どもの自然離れには保護者自身の自然体験の経験や意識等が関係する可能性があるが、未だ知見は不足しており、さらには地域の自然環境との関係についても検討する必要がある。そこで本研究では秋田県の山間地・中山間地・市街地において小中学生とその保護者を対象にアンケートを行った。</p><p> 結果、どの地域においても子どもの自然離れは進行しており、保護者の幼少期の遊びの経験はその子どもの遊びの頻度に関係することが明らかとなり、また、保護者が考える子どもの自然離れの要因としてスマホ等の普及による子どもの行動変容と習い事の増加等の時間的な制限が挙げられた。一方、休日家族と自然に出かけるような機会の有無が、子どもの意欲や意識に関係していた。</p><p> 以上の結果から、子どもの自然離れの要因として1.保護者の経験不足と2.子どもの自然体験の機会の喪失が考えられる。以上から、子どもの自然離れの抑制には保護者自身の自然体験を促したり、子どもにはイベント等で自然体験の機会を与えたりすることが重要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390008613604966016
  • NII論文ID
    130008117893
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_49
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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