書誌事項
- タイトル別名
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- Influence factors to cause wilting of Larch cuttings after sticking
抄録
<p>カラマツ類の緑枝ざしでは,挿し付け後に穂の萎れが観察される。本研究では,グイマツとカラマツの種間雑種であるクリーンラーチの挿し木増殖において,挿し穂が萎れる条件を明らかにするため,(1)採穂直前の降雨,(2)挿し付け後の経過日数,(3)挿し付け後の気温,相対湿度,飽差,照度が,挿し穂の萎れ程度に及ぼす影響を15箇所の生産施設で調査した。挿し穂の萎れ度は,タイムラプスカメラを用いて調べた。一般化線形混合モデルによる解析の結果,挿し穂の萎れ度を説明する最適モデルとして,採穂直前の降雨の有無,挿し付け経過日数,挿し床の気温,相対湿度の4変数を含むモデルが選択された。(1)降雨時に採穂した挿し木では,無降雨時の採穂に比べてより萎れやすく,継続期間も長かった。この原因としては,ワックス流失によるクチクラ蒸散と,アブシジン酸低下による気孔閉鎖の遅れの両要因が関係していると考えられた。(2)挿し付けから3日間は萎れる穂の割合が高く,挿し付け直後は蒸散と吸水のバランスが崩れていると考えられた。(3)挿し床の環境条件では,気温が上昇し(28.7℃),相対湿度が低下し(72%),飽差が増大する(9.1g/m3)と挿し穂は強く萎れていた。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 82-, 2021-05-24
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390008613604998784
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- NII論文ID
- 130008118080
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可