樹木木部の通水機能の正しい評価方法
書誌事項
- タイトル別名
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- Reliable methods for the estimation of the hydraulic function of xylem
抄録
<p>樹木の通水機能を担う木部には、数十mもの高さに展開する葉へ水を送るために、大気圧の十数倍にも相当する張力(負圧)がかかる。土壌乾燥時にはこの負圧はさらに大きくなり、深刻な通水能力の低下を引き起こす。どの程度の負圧で通水機能を失うかという「木部の脆弱性」は乾燥時の個体の生存を左右する。</p><p> これまで多くの研究では、切断して採取した枝を用いて通水量や木部断面の水分分布を調べることで木部の脆弱性を評価してきた。しかし、大きな負圧が通水系に発生したままの枝を切断したり急速凍結したりする操作が、通水組織内での人工的な空洞化を誘発し、木部の脆弱性を過大評価する可能性が近年指摘されている。</p><p> これを回避する方法は二つある。一つは長い試料を水中内で複数回切断することで、負圧を緩和してから測定することであり、もう一つはそもそも「切らずに」通水機能を評価することである。後者は現在の水分生理研究のトレンドになっている。</p><p> 本講演では、負圧の発生している枝で通水機能を測定する際のサンプリング方法やその注意点、そして演者らが実施したMRIやX線CTを用いた非破壊的観察手法による木部水分挙動に関する新たな知見について紹介する。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 187-, 2021-05-24
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390008613605344512
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- NII論文ID
- 130008117512
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可