左肋間小開胸,内視鏡補助下に胸部下行大動脈内血栓摘出術を行った1症例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Endoscopic-Assisted Thrombectomy of the Descending Aorta through a Small Left Intercostal Thoracotomy

この論文をさがす

抄録

<p>症例は64歳男性,右下腿の疼痛と運動麻痺が出現し,右下肢急性動脈閉塞症の診断で当院紹介となった.造影CTで右膝窩動脈以下の完全閉塞所見と,近位下行大動脈に結節状の血栓を認めた.心房細動を認めていたが,血液検査では凝固系異常を来しうる基礎疾患は認めなかった.血栓塞栓症再発の危険性があったため,大腿動脈-大腿静脈バイパス(F-F bypass)による部分体外循環,内視鏡補助下に約10 cmの左第5肋間小開胸で近位下行大動脈内血栓摘出術を施行した.病理所見で血栓と確定診断され,同時に採取した大動脈壁の内膜にアテローム変性を認めた.術後は合併症なく経過し,義肢を作製し自宅退院となった.直接経口抗凝固薬(アピキサバン)と抗血小板薬(アスピリン)を継続し,術後2年間再発なく経過している.</p>

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ