O12-3 新潟県内における訪問によるリハビリテーションの提供状況
抄録
<p>【目的】新潟県内30 市町村における,訪問によるリハビリテーション(以下,訪問によるリハ)を提供する施設の実態を把握し,我が国における訪問によるリハに係る制度の今後の在り方について検討する.</p><p>【方法】新潟県リハビリテーション専門職協議会発行の『新潟県内訪問リハビリテーション実施施設便覧第3 版』を使用し,各施設の所在地をまとめた「所在地別一覧」,並びに各施設がどの市町村に訪問を行っているかをまとめた「エリア別一覧」の情報から実態の把握,検討を行った.</p><p>【結果】2021 年8 月1 日現在,新潟県内には訪問によるリハを提供する施設は100 施設あり,そのうち,病院,診療所,介護老人保健施設の訪問リハビリテーション事業所(以下,訪問リハ事業所)は計50 か所,訪問看護ステーション(以下,訪看)は50 か所であった.訪問する事業所が訪問リハ事業所しかない市町村,訪看しかない市町村はそれぞれ,2 町村,3 市町であった.全く訪問が提供されていない市町村は離島の粟島(粟島浦村)のみであり,また,新潟県内のもう一つの離島である佐渡島(佐渡市)は訪問を行っている事業所が1 か所のみであった.一方で,その町村内には事業所が存在していないにも関わらず,周辺の市町村からの訪問のある町村が五つあった.理学療法士,作業療法士,言語聴覚士による訪問が行われていない市町村は,それぞれ,1 村,4 市町村,5 町村あった. 【考察】訪問によるリハの提供実態を把握するには「エリア別」の一覧を作成することが有効であった.陸続きの地域では市町村をまたいだ提供が可能であるが,離島への提供は困難である.訪問リハ事業所と訪看,さらには制度化が検討されている訪問リハビリステーション,それぞれに異なる機能を持たせる必要があるのか否か,今後の検討課題となってゆくことが予想される.</p><p>【結論】訪問によるリハの量・質の拡充に当たっては,地域格差が生じないような政策の検討が必要である.</p>
収録刊行物
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- 関東甲信越ブロック理学療法士学会
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関東甲信越ブロック理学療法士学会 40 (0), 68-, 2021
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390008754689470080
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- NII論文ID
- 130008121441
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- ISSN
- 2187123X
- 09169946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可