2型糖尿病における持続性GLP-1受容体作動薬デュラグルチドの有用性:肥満度別検討と長期成績

DOI
  • 村上 雅子
    静岡赤十字病院糖尿病内分泌代謝内科
  • 原 毅
    静岡赤十字病院臨床検査科
  • 今井 昇
    静岡赤十字病院臨床検査科 静岡赤十字病院脳神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy and Safety of Once-Weekly Dulaglutide in Japanese Patients with Type 2 Diabetes: The Long-Term Clinical Findings Stratified According to the Degree of Obesity

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抄録

<p>非肥満を含む日本人2型糖尿病で,デュラグルチド(以下DT)の有用性につき,実臨床での長期検討はまだ乏しく,投与後の臨床動態を前向きに観察研究した.血糖管理不十分な114名にDT 0.75 mg/週を開始し,中止例19名(16.7 %:消化器症状4名,改善離脱6名,不十分な食欲抑制効果9名)を除く48週間投与した95名(67.2±13.5歳)の臨床像を検討した.併用薬は変更増量を行わず,血糖低下時には減量した.DT投与により48週後にはBMI≧25の肥満群においてHbA1cは1.0 %,BMIは0.9 kg/m2低下した(p<0.01,p<0.05).一方BMI<25の非肥満群においてHbA1cは1.5 %と有意に低下したが(p<0.01),BMIには変化を認めなかった.消化器症状は稀で,DTは非肥満において有意な体重減少を伴う事無く,肥満群同様に血糖改善に有用で安全と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 64 (11), 547-554, 2021-11-30

    一般社団法人 日本糖尿病学会

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