O12-4 ICT を活用し訪問リハビリテーションを実施した1 例

DOI
  • 冨田 淳
    医療法人 海星会 東逗子整形外科クリニック
  • 森田 将矢
    医療法人 海星会 東逗子整形外科クリニック
  • 山田 敏昭
    医療法人 海星会 東逗子整形外科クリニック
  • 鈴木 貴博
    医療法人 海星会 東逗子整形外科クリニック
  • 宮坂 康之
    医療法人 海星会 東逗子整形外科クリニック

抄録

<p>【はじめに】2018 年度介護報酬改定により,リハビリテーションマネジメント加算3 における算定要件でリハビリテーション会議(以下,リハ会議)への医師の参加が必須である.リハ会議への参加方法は情報通信技術(以下,ICT)の使用が認められ,当院でも同年より,テレビ電話を導入し利用者の生活状況が動的に把握可能になった.近年ではCOVID</p><p>19 への感染症対策としてICT を用いた情報共有システムの必要性を感じた.そこでICT を利用した多職種連携と在宅リハビリの運用を実施した症例を報告する.本症例は倫理的配慮をもって行い本人家族へ書面で説明し同意を得た.</p><p>【方法】Apple 社製「iPhone10」2台でビデオ通話アプリ「Facetime」を利用.</p><p>【症例紹介】50 歳,男性, 要介護3,現病歴はダウン症,頸髄症.両親と同居,入浴介助を利用.2018 年より当院訪問リハビリテーション(以下,訪リハ)介入開始. 2020 年7 月自室で右第2,3,4 中足骨骨折再受傷.頸髄症状悪化により医師,理学療法士,訪問看護師,本人,家族,ケアマネジャーとの予後の検討が必要となった.</p><p>【経過及び結果】再骨折後はPickup 歩行器を使用し歩行可能.自室を父と同室かつ1階に変更.骨折前は通勤で外出をしていたが,骨折後は通勤頻度が減り訪リハ時以外は運動習慣もなく頸髄症状が悪化.リハ会議を月1 回開催し現状に合わせた目標設定と予後の検討を医師含む多職種と共有した.両親が高齢で移乗や介助での転倒,転落リスクがあり日常での車椅子導入の検討,さらに症状憎悪時対応の検討をする必要がある.</p><p>【考察】ICT を活用し医師を含めた多職種との連携を図り,タイムリーな情報共有と状況に応じた計画の修正を行うことができた.静止画でなく動画を使用することで利用者の状態把握をより対面に近いものにすることで利用者との意見交換や問診も的確に実施できた.様々なICT ツールを使用し多職種との連携を迅速に行うことで,新しい生活様式への対応と,より利便性のある方法を模索していく必要がある.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390008754689830912
  • NII論文ID
    130008121439
  • DOI
    10.14901/ptkanbloc.40.0_69
  • ISSN
    2187123X
    09169946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ